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最後の恋は甘めの味で

第27章 重なる体

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最近、高級ホテルに縁があったせいか、ちょっとだけ期待していた馬鹿な私。


もちろんそんなとこに行き着くはずもなく


上條くんが車体を滑らせたのは、ラブホ。


車を降りれば派手派手しい出で立ちにより深く意識をしてしまう。


前を行く上條くんの背を見つめ、これからこの人と、なんて思ってしまったのが運の尽き。


体が急激に熱くなる。



止めて......まだ......



私は必死に熱を抑えて上條くんの後ろを歩いた。


中に入れば慣れたもの。


すぐに空部屋を選び、上條くんは歩みを再度進めた。



慣れたもの.......



そこで私の中に微かなもやがかかった。

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