最後の恋は甘めの味で
第30章 もしもの話
怪しく、思われてないわよね.....
足を止め、今すぐあの人を探して弁解しようか迷っていると後ろから刺さる視線に気付く。
振り返れば、真也がじとーーっと私を見ていた。
あまりに見るためたじろぐ。
何かを言いたげにしていたけどそのうち諦めたのか、私から視線を外した。
「そうですね」
邪魔でしょう、の返答をぶっきらぼうにし、私を置き、部署へと真也は足を進めた。
それを追おうとして足を止める。
べ、別に一緒に行かなくてもいいし.....
一緒に入った方が怪しまれるし、ね......
私は真也が行く背をしばらく見てから歩を進めた。
私の頭の中にはなんだか微妙な真也の反応が残り
私は心にもやっとしたものを募らせた。