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最後の恋は甘めの味で

第31章 惚れすぎ注意報

既に席に着いた君島さんは片手に焼酎を持ち


俺の顔を見ずに手をしっしとした。


「でも、君島さんは.....」

「良いわよ。気、使わなくても。それにその子、真也くんに聞きたいことがあるらしいし」


腕の中で暁さんがびくりと体を揺らしたのが分かった。



聞きたいこと?俺に?



考えども出てこないのですぐ諦める。


顔を君島さんへ向け、君島さんは見ていないけどもニコリと笑顔。


「では、喜んでお持ち帰り、させてもらいます」


君島さんは一瞬こちらに目を向け、暁さんをチラ見。


そのまま呆れたように息を吐き、目を戻した。



おいおい......暁さん、何仕出かしたんだよ......



もう一度暁さんを見れば気まずそうに視線をずらされた。

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