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最後の恋は甘めの味で

第32章 初めての..... 前編

音を楽しみながらの帰路。


歩けば歩く事に感じる視線。


それの殆どは女性のものなのだろう。


慣れてしまって優越感に浸ることもなくなったけど。


どうせこの人達も顔目的だ。


誰かが言った。



”人の第一印象は顔だ”



と。


それは確かに間違っていなくて、俺はそれの具現化のようで。


同じクラスの鈴木。


いいやつだけど顔がダメで彼女なし。


隣のクラスの池田。


面白いやつだけど顔が平凡過ぎて彼女なし。


男女関係なくいつだって得をするのは顔がいいやつで


その点俺は凄く恵まれていると思う。


だけど、その一方で求められることは多くて


幾度となく浴びせられた言葉。


『そんなの真也らしくない』


勝手に顔だけで中身まで決め付けてなんて身勝手な言葉だろうと思う。


最初の頃はらしさを求めていろいろ頑張ってたけど


そのうちそれも馬鹿らしくなった。


それでも、期待はしているんだ。


いつか......















いつか俺自身をちゃんと見てくれる人が現れるんじゃないか、って










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