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最後の恋は甘めの味で

第33章 初めての..... 後編



「馬鹿野郎........馬鹿野郎......馬鹿野郎!!!!!」


自分に向け何度も何度もその言葉を吐く。


頬に当たる冷たい雨が痛くて


でもきっとこんなもんじゃない。


立花さんの心を抉ったのはこんな軽い痛みじゃない。


「うぁあああああああ!!!!」


全力疾走で大雨の中、奇声をあげる。


立花さんが痛みと闘っている間、俺は何をしていた?


女を抱いて、抱いて、抱いてーーーー


アホじゃないか?


大馬鹿者だ.......


「っ......ぁあああ!!」


不意に何かに躓き、派手に転ぶ。


ズボンを履いているとはいえ、中で擦れ、傷が痛む。


「ぅ......ぁ.......」


情けなくも出る涙。

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