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最後の恋は甘めの味で

第35章 嫉妬と罪悪感




会社に着けば息を荒らげている暁さんと遭遇したけど


暁さんの意思を尊重すると決めた俺は敢えてスルーを決め込んだ。


就業中、そわそわとなんだか暁さんの視線を感じた。


その視線の理由はきっと立花さんの話のことだろうと目星を付け



昼休みにでも誘って話すか



と決めたのだけど......




昼休み直前。


同僚からの突然の飯の誘い。


なんでも相談があるとか.....


そんなもの俺じゃなくてもと言ったのだが


どうしても俺じゃないとダメだというのでなんとなく嫌な予感はしたんだ。


昼休みになりついて行けば、階段を上がり2階へ。


そして階段の脇に隠れるようにして入り込んだ。


下を覗けばそこには暁さんとの思い出(?)の場所、踊り場があった。


「......で?なに」


早々に話を終わらせたかった俺は着くや否や口を開く。


それなのに同僚ーーーー橋本はもじもじしててなかなか口を割かない。


男がもじもじしていても気持ち悪いだけでなんの可愛さもない。

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