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最後の恋は甘めの味で

第35章 嫉妬と罪悪感

入ってきて顔が赤い暁さんにラテを頼んであげる。


頬に手を当てればその頬はやっぱり冷えていた。


「真也、ずっとここに......?」


不安そうに聞く暁さんの言葉に時計を見れば


もう約2時間30分ここにいることになっていた。


不思議と全然待っていたようには感じない。


俺の暁さん好きハンパない。


その気持ちは丸ごと言葉に出る。


「......暁さんに早く、2人きりで会いたくて」


さすがに子ども過ぎたかとそっぽを向くけれど


暁さんの様子は喜んでいるらしかった。


その様子に心和んだけど、視界の端に暁さんを見詰める男一人。


会社の人でもない赤の他人のようで。


ふつふつと昼間のことが沸き上がり、それを暁さんにぶつけてしまった。


本当にダメだなーと猛省するけれど暁さんの様子全く分かっていないらしく


それどころか俺の嫉妬に逸早く気付き、弄ろうとしてる。


そうはさせるかと口を開く。


「大体暁さんは」









「上條、くん.....?」









被さるように聞こえたその声。


聞き覚えも何も俺はこの声を知っている。

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