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最後の恋は甘めの味で

第1章 2:00過ぎ

「そんなに怒らないでよ。言ったじゃない。息子のお嫁さんを見に行くって」


「カナダまでわざわざ。バカンス、楽しかったですか?」


彼のおっしゃる通り、私は仕事があるにも関わらず休みにして、わざわざカナダまで行った。


しかし、彼の言葉には語弊がある。


この子、人の話聞く気あるのかしら....




「上條くん、人の話は聞きなさい?」




上條くんの隣に座り、彼を戒めるように目をまっすぐ見る。




彼もそらす気は無い様で、そのまま口を開く。




「息子のお嫁さんを見に行ったって.....離婚したんでしょ?旦那さんとは」



「あなたって.....人の傷簡単に抉るわよね」




「傷?」




彼は嘲笑うように鼻を鳴らした。






「そんなもんあんたないでしょ。

堂々と


『あんな旦那こっちが付き合ってやってただけ』


っつってたくせに」

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