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最後の恋は甘めの味で

第36章 どうして.....?

会社に戻ったらきっと真也が戻ってる。


そしたらこのことでいっぱい愚痴聞いてもらおう。


きっと真也は怒ってくれる。



私のために□□株式会社まで行くとか言ったらどうしよ.....



1人、妄想しきゃーっと足をばたばた。


前を向けばミラー越しに運転手さんと目が合い少し自己嫌悪に陥った。


窓の外を見ればもう陽が沈む頃。


空が真っ赤に染まっていてきれいだ。


ふと、その景色の中に見えた昨日の喫茶店。


昨日は夜であまり見えなかったけど可愛らしい......








え.......?








見えた光景に戸惑い、固まる体。





なんで......どうして.....






「止めて......」

「はい?」

「止めて下さい!!」

「はい!?」


運転手さんは驚いた様だったけど車を止めてくれた。


私は急いで料金を払い、車を出た。


そして駆け足で喫茶店に近寄る。


自分の見たものはきっと錯覚で見間違いだとするために。

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