テキストサイズ

最後の恋は甘めの味で

第37章 終わった過去、変わった人

その人ーーー立花さんはそれに気付き、俺に近付いてきた。


ぱっと見た感じ私服で、今日は仕事休みなのかな?と何の仕事かも知らないのに思った。


向かいに座るよう促し俺も席に座り直す。


なにがいい?と聞けばキャラメルマキアートと帰ってきた為そのまま注文をした。


店員さんが離れ、メニューを机に置く。


そして、流れる沈黙。


前を見れば気まずそうに下を向く立花さんが見えた。



これは......俺が話を切り出すのが普通だよな....



なんてったって昨日は立花さんがあんなに勇気を出してくれたんだから。


とは言っても根性がない俺はどうにも切り出し方が分からない。


俺がここにいる理由ははっきりしてる。


高校時代の謝罪だ。


でも、今更とか思われそうで.....


そういえば、なんで立花さんは俺にあんな紙を渡したんだろう。


立花さんも俺に言いたいことでもあるのだろうか。


それこそ、高校時代の.....?


話題は山程ある筈なのにどうにも口について出てこない。


すると、前の方からクスクスと笑い声が聞こえてきた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ