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最後の恋は甘めの味で

第37章 終わった過去、変わった人

まさか、スト


危ない俺の思考を止めるように立花さんが口を開く。


「断ったんですけど、ゆっくりでいいから俺のこと知っていって欲しいって言われちゃいまして......」

「律儀に知っていってる最中ってことか」

「はい......だってなんだかんだで健気で怪訝に扱えないんですよ」

「そういうのは一蹴しないとかなりしつこいぞ」

「謝るだけであんなに時間を費やした上條くんには言われたくないです」



グサー.....


本当に変わった。


昔はこんな刺々しくなかった。


たんぽぽがバラになったようだ。


「あ、もうこんな時間ですね」


その声に外を見れば夕焼けが眩しく目がちかちかとした。


早退と書いたはいいけどおそらく午後が始まりすぐに俺がいないことに気付いた暁さん。


今頃、ホワイトボードを確認して不安になってる頃合かもしれない。


一旦会社に戻り顔を見せよう。


そして、このことも包み隠さずちゃんと話し


昨日味わえなかった甘い夜をもう一度.......

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