最後の恋は甘めの味で
第6章 高級ホテル
「もういいんです。こういうの慣れてるんです。これが初めてってわけじゃないから」
そのまま優しく、私の手を握り、私の手から携帯を離させた。
そしてその流れで私をゆっくりと抱き締める。
怒りと悲しみで震える体。
また出そうになる涙を必死にこらえる。
「ごめんなさい.......私、あなたの上司、失格だわ」
何が、アタックして玉砕したって?
上條くんの意思であればそれはどうとでもすればいい。
だけど今回のこれは上條くんの意思を大きく無視してる。
自分の事ではないけれどとてつもなく屈辱的だった。
そういう可能性だって考えて社長の話を聞いた時に様子見をすれば良かった。
ただただ自分を責める私に上條くんは優しい声音で語りかける。
「なんでですか?暁さんが教えてくれること、全部タメになってます。暁さんがいてくれたから俺、同僚の中でも顧客満足度1位に輝いてるんですから」
そんな言葉とともに背中を優しく撫でてくれる上條くん。
その背に手を回しそうになったところではっとする。
べりっと上條くんを自分の体から離す。
上條くんは行き場のない手を空に浮かせ、怪訝そうに私の顔を見た。
そのまま優しく、私の手を握り、私の手から携帯を離させた。
そしてその流れで私をゆっくりと抱き締める。
怒りと悲しみで震える体。
また出そうになる涙を必死にこらえる。
「ごめんなさい.......私、あなたの上司、失格だわ」
何が、アタックして玉砕したって?
上條くんの意思であればそれはどうとでもすればいい。
だけど今回のこれは上條くんの意思を大きく無視してる。
自分の事ではないけれどとてつもなく屈辱的だった。
そういう可能性だって考えて社長の話を聞いた時に様子見をすれば良かった。
ただただ自分を責める私に上條くんは優しい声音で語りかける。
「なんでですか?暁さんが教えてくれること、全部タメになってます。暁さんがいてくれたから俺、同僚の中でも顧客満足度1位に輝いてるんですから」
そんな言葉とともに背中を優しく撫でてくれる上條くん。
その背に手を回しそうになったところではっとする。
べりっと上條くんを自分の体から離す。
上條くんは行き場のない手を空に浮かせ、怪訝そうに私の顔を見た。