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最後の恋は甘めの味で

第7章 事実

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「それでですねー」


にこにこと隣で話すハゲでデブのおっさん。


つまり部長の機嫌は最高潮。


望んでいないこの状況に俺は腹の底からイラついてる。



くそ......なんでこの俺がこんな使われ方されなきゃいけねーんだよ



隣の部長に殺気にも似たものを放ってみるがどうやら効果は全くないらしい。


目前にいる女は.......


ムカつくほどの満面の笑みで部長の話など聞いている様子さえない。


俺をじーっと見詰め、視線が合う度ににやーっと口を歪めていた。


そして溜まる俺のイライラゲージ。


”女社長”


その響きだけで嫌な予感はしていたんだが。


その予感は的中。


この女社長、棗涼(なつめりょう)は俺の知り合いだった。

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