
最後の恋は甘めの味で
第8章 イライラ
でも、聞かなければ先に進めない。
進めなければ仕事にならない。
仕事にならないなんて私自身が許せない。
深呼吸をしてよし、と意気込み、席を立とうとしたところで私の顔の横から手が伸びた。
「ひゃぁ.....?」
びっくりしすぎて声が裏返る。
慌てて後ろを向き、いる人物にもう一度驚く。
「かみ、じょ、くん.....?」
「それ、ほしいんじゃないんですか?」
驚きを隠せない私とは反対に冷静な上條くん。
「へ?」
「だから、それ。変更部位」
”変更部位”
その言葉に反応し、目を机に置かれた紙に向ける。
確かにそれは私が探していたものだった。
「ありがとう.....」
「いいですよ。見えたから持ってきただけだし。それ、コピーもらったんであげます」
それだけ告げて、颯爽と自分の席に戻る上條くんの後ろ姿を見詰める。
見えたって......
あの席からこの画面が?
上條くんと私の席は結構離れている。
いくら目がいいと言っても無謀にも程がある。
今の行動で分かることは2つ。
上條くんは私の話を本当に真剣に聞いている。
次に私がなんの仕事をするかまでしっかりと。
もう1つは......
彼は、私が行き詰まっているのを見て行動を起こした。
つまり、彼は私を見ていたのだ。
私が知らぬうちに。
進めなければ仕事にならない。
仕事にならないなんて私自身が許せない。
深呼吸をしてよし、と意気込み、席を立とうとしたところで私の顔の横から手が伸びた。
「ひゃぁ.....?」
びっくりしすぎて声が裏返る。
慌てて後ろを向き、いる人物にもう一度驚く。
「かみ、じょ、くん.....?」
「それ、ほしいんじゃないんですか?」
驚きを隠せない私とは反対に冷静な上條くん。
「へ?」
「だから、それ。変更部位」
”変更部位”
その言葉に反応し、目を机に置かれた紙に向ける。
確かにそれは私が探していたものだった。
「ありがとう.....」
「いいですよ。見えたから持ってきただけだし。それ、コピーもらったんであげます」
それだけ告げて、颯爽と自分の席に戻る上條くんの後ろ姿を見詰める。
見えたって......
あの席からこの画面が?
上條くんと私の席は結構離れている。
いくら目がいいと言っても無謀にも程がある。
今の行動で分かることは2つ。
上條くんは私の話を本当に真剣に聞いている。
次に私がなんの仕事をするかまでしっかりと。
もう1つは......
彼は、私が行き詰まっているのを見て行動を起こした。
つまり、彼は私を見ていたのだ。
私が知らぬうちに。
