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最後の恋は甘めの味で

第9章 相合傘

不気味に思い、少し距離を取る。


確か上條くんは会社まで車で来ているはずだ。


駐車場は目の前。


ちょっと早足で行けばちょっと濡れるくらいで着く距離。


できれば、その傘を私に貸して欲しいのだが......


言えるはずもなく、流れる沈黙。


いや、そもそもなぜ彼はそこで立ち止まったままなのか。


今日はどうやら上條くんから疑問を多く貰う日らしい。

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