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最後の恋は甘めの味で

第9章 相合傘

相合傘。


こんな経験、初めてかもしれない。


あの人ともしたことがない気がする。



初相合傘が部下である上條くんって......



当たり前のように感じる視線。


女性の視線。


それは主に上條くんへの好意だったりするが、その中には若干私への憎悪も含まれている気がする。


まあ、でもこれだけのイケメンと相合傘をしているのだから仕方ないと割り切る。


とは言っても見ず知らずの女性から反感を買うのはあまりいい気分ではない。


そんな状況を打開すべく歩幅を大きくし、駅までの道を急ぐ。


「なんか急いでます?」


その声は若干呆れているようで。


なぜ上條くんに呆れられなきゃいけないのか。


「警戒してます?もしかして」

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