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ディーン×サム

第2章 Amazing Grace

突然叫び出したサムは、涙に濡れた顔を上げた。

「大丈夫なわけない!だって、だって……こんなこと、あり得ないよ!」
「ど、どうした?サミー」

弟のあまりの剣幕に、ディーンは気圧された。

「何があった?話してくれ」

サムは無言で兄を睨むと、手にしていた小さなスティックを兄の目の前に突きつけた。

「なんだ?それは……」

ディーンはただキョトンとするばかりだ。これが何だと言うのか?

「陽性反応が出た」

サムの声は震えながら上ずった。

「……妊娠してる」
「──!」

ディーンは絶句した。

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