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ディーン×サム

第2章 Amazing Grace

「兄貴の子供だよ!何とかして!」
「何とかって、お前……」
「なんでこんなことになっちゃったんだよ!」

サムは両手で顔を覆うと、声を上げて泣き出した。

「サミー、落ち着け」
「兄貴のせいだ!」
「サミー、頼むから」

ディーンはもう半泣きだ。

「僕は男だぞ?どうして妊娠なんかするんだよ?」
「俺が知るか」
「兄貴が悪いんだ!」

ヒステリーを起こしたサムは、泣きじゃくりながら何度も兄を叩いた。

「分かった、分かったから」

ディーンは興奮する弟の顔を胸に押し付けた。

「きっと何かの間違いだ。病院で検査してみないと分からないだろ?」
「どうやって?産婦人科にでも行けって言うの?僕は男だよ!」

サムはますます激しくすすり泣いた。

「ああ、もう泣くなって」

ディーンも一緒に泣きたくなってきた。

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