ディーン×サム
第2章 Amazing Grace
「ボビー?」
「よう、ディーン!久しぶりだな。元気にしてたか?サムはどうしてる?」
何も知らないボビーは、ディーンからの電話に声を弾ませた。彼にとってディーンとサムは息子も同然だ。
「……実は、サムがちょっと……」
ディーンは言葉を濁した。ボビーにこのことをどう伝えればいいのか。
サムの妊娠だけならともかく、(いや、それだけでも十分に大問題だが)お腹の子の父親はサムの実兄の自分なのだ。
その事実を知れば、いくらボビーでも自分たち兄弟に愛想を尽かすかもしれない。
だが助けを乞うには真実を話す以外にない。どうしてもボビーの助けが必要なのだ。
「……ディーン?どうかしたのか?サムに何かあったのか?」
「ボビー、驚かないで聞いてくれ」
「何だ?改まって。俺はいつも平常心だぞ」
ディーンの大げさな物言いに、ボビーは鼻を鳴らした。ウィンチェスター兄弟のハチャメチャぶりにはもう慣れっこだ。今さら何を聞かされても驚きはしない。
「──サミーが妊娠した」
「!!」
ボビーの平常心は木っ端微塵に打ち砕かれた。
「よう、ディーン!久しぶりだな。元気にしてたか?サムはどうしてる?」
何も知らないボビーは、ディーンからの電話に声を弾ませた。彼にとってディーンとサムは息子も同然だ。
「……実は、サムがちょっと……」
ディーンは言葉を濁した。ボビーにこのことをどう伝えればいいのか。
サムの妊娠だけならともかく、(いや、それだけでも十分に大問題だが)お腹の子の父親はサムの実兄の自分なのだ。
その事実を知れば、いくらボビーでも自分たち兄弟に愛想を尽かすかもしれない。
だが助けを乞うには真実を話す以外にない。どうしてもボビーの助けが必要なのだ。
「……ディーン?どうかしたのか?サムに何かあったのか?」
「ボビー、驚かないで聞いてくれ」
「何だ?改まって。俺はいつも平常心だぞ」
ディーンの大げさな物言いに、ボビーは鼻を鳴らした。ウィンチェスター兄弟のハチャメチャぶりにはもう慣れっこだ。今さら何を聞かされても驚きはしない。
「──サミーが妊娠した」
「!!」
ボビーの平常心は木っ端微塵に打ち砕かれた。