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「くそ。手はともかく足にまで鎖がついているから歩きつれーな。」

歩く度に足元の鎖が音をたてる。どれ程歩いたか分からないがしばらくすると鉄製の扉が見えてきた。

「あそこか？」

扉をにてを当てるとアラーム音が鳴り響いた。
その音に驚き尻餅を着いていると扉がキィ―っと小さく音をたて開かれた。

「・・・ようこそ、特別刑務所へ。」
「っ・・・」

開かれた扉から眩しいばかりの光が差し込む。
尻餅をついている俺をバカにするかのような目で見ながら決まり文句を言うかのようにそうはなった男は恐らく刑務官なのだろう。
ただ、刑務官というにはあまりにもラフなその姿は普通にあったらただの人だ。
光に照らされたその髪は綺麗な茶色をしている。
俺が観察していると男は俺に向かいため息つきながら

「いつまで座り込んでいるんだ？向こうで入館手続きをする。早く来い。」

と冷たく言い切ると俺に背を向けた。
手などさらさら貸す気など無いのだろう俺を置いて歩き始めた。