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特別刑務所(仮)

第13章 結果。

「それでは、ミスのあったものは挙手にて申請してください。教員がそちらに向かいます。」

少し辺りを見回すが誰も手をあげない。
正直一点問題なら俺もあげなかっただろう・・・
だがしかしこれ5点・・・
あげれば赤点回避。
勇気を振り絞り誰もあげないその中、静かに手をあげる。

「ん?入江くん。でしたね。」
「あ、はい。」

みんなの目線が怖い。
近くにいた教員が回答用紙を見る。

「おまえ、途中式がないようだが、回答はどう出した?」
「え?あ、・・・勘です。」
「勘ですか。」

ビックリした。
さっきまで教壇にいた先生が隣にたっていた。

「いかがいたしますか?」
「そうですね、おや、この問題があっていれば赤点を回避できるようですね。いいですよ。答えはあってますし、こちらのミスには違いありません。」
「わかりました。」

そういうと、俺の回答用紙を見ていた教師はボードにくっついている紙に何やら書き込みをする。
テスト用紙にはばつに二重線をたし、丸がつけられた。

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