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特別刑務所(仮)

第15章 誕生。

「ここには入るなっていったよな」
「あ、その、ごめんなさい。」
「・・・ふぅー。」

九条はため息をつき写真を机の引き出しにしまう。

「瑠依・・・今のは忘れろ」
「うん。ごめんなさい。」

九条は何を隠しているんだろう・・・
俺には教えてくれないの?
あー、でも聞かないでおくよ。
そんな辛そうな顔ををないでよ。

そっと近づき九条を抱き締めるように腕を回す。
こんなとき、もっと身長があれば・・・
これじゃあ、俺が慰められているような構図だ・・・

「瑠依。ありがとう。いつか・・・いつか、話す。でも、今はごめん・・・」
「九条・・・俺待つよ。九条が話してくれるまで。
だからそんな辛そうな顔しないでよ・・・」


俺を抱き締める九条の力が増す。
それに答えるようにぎゅっとする。
すると、急に体が中に浮く感覚にかる。

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