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特別刑務所(仮)

第5章 休息。

九条が出ていった扉を見つめ思い出していた。
鞭で叩かれ時始めこそ痛かったがあのおっさんに叩かれ理解した。九条の叩き方は音こそ痛々しいものだったが痛みはさほどなかった。
恐らく手加減していたのだろう。
そんなことを考えていたら九条が戻ってきた。

「なんだ?」
「あ、いや。その。」

九条の問いかけに答えようと思い顔をあげると、目があった。その瞬間にあんな格好まで見せてしまったことを今更ながら思いだし、恥ずかしくなり思わずごにょごにょと口ごもる。

「はっきり話せ。聞こえん。」

九条はそう言い椅子に座る。
そのままこちらをじっと見つめ話始めるのをただ静かに待った。

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