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特別刑務所(仮)

第23章 政府。

増田さんが通路に出ていくのを確認し10分程たってから行動を開始した。


「これだね?希沙。何番?」
「えっと、353670059421。」

瀬川の言う通りに狩野が入力していく。
最後の番号を押し終わるとピーと言う電子音が響きその後にガチャンと解錠の音が聞こえる。

「よし!開いたぞー!」
「行くぞ!」
「うん!」

俺たちは扉を開け通路に一歩、また一歩と進む。
三人が完全に通路に出たときだった。
閉じたはずの扉がまた開く。


「お前らな!何してる?」
「く、九条!」
「九条!じゃ、ねーよ。早く来い。今戻ってくればまー、そーだな・・・そこまでひどくしねーから」


その言葉に俺たちは顔を見あう。
正直今の九条のところに戻ったら確実に躾される・・・
かといって戻らないで、このまま外に出てここに強制送還されたらそれこそどうなるか・・・
それに、運悪く普通の刑務所に戻されでもしたら・・・

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