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特別刑務所(仮)

第23章 政府。

「・・・よし。」

分厚い紙の束が数十個。
そのすべてがこの国の政策の犠牲者。
集まった紙の束を袋に詰め、立ち上がり向かう先は、最高権所。

「これで、なんとかなるかな・・・」

権利所の最上階。
政府の人間が今日も議席に座りこの国のあり方について話し合っていた。とはいえ、そんなのは形だけ。実際は私腹を肥やしふんぞり返っていだけの、何も見えていない人間たち。

「な、なんだ!止まりなさい!ここは君のような子供の入る場所じゃない!」
「・・・」

屋上に上がるためのエスカレーター。
そこで警備をする二人にとめられる。

「さ、帰りなさい!」
「はー。おじさんたち、俺が誰だか分かって言ってる?俺はこの上にいる相良郁治の孫。相良佑真だよ!俺にたてついて・・・明日にはどうなるか分かってる?」

キッと、睨み付けると二人は唐突に態度を翻し俺を通す。

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