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特別刑務所(仮)

第23章 政府。

エスカレータに乗り警備員を見下ろす。

「ばーか。相良郁治の孫がこんなとこ来るわけないだろ?」

久々に人を騙すのは緊張するな。
ま、そんなことは良いけど。

重く閉ざされる扉。
その扉を開き中に入る。

「ん?誰だ!」
「あんたたちにもの申しに来た!これを見やがれ!」

椅子にふんぞり返るそいつらに集めたこの国の犠牲者リストをばらまくように投げつける。

「な、なんだ?!」
「貴様もこの国の政策反対者か!こんなもの・・・」
「あんたたちがやった政策はもうガタガタに崩れてるんだよ。国のため?お前らのためだろ。もっと、ちゃんと目ん玉ひんむいて現実見やがれ!」


そう怒鳴るとやや静まり返ったが、ややあって拍手が聞こえる。
その音に目を向ける。
そこには懐かしい顔があった。

「あ、あんた!」

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