テキストサイズ

特別刑務所(仮)

第24章 罰再。

「けほっ、」
「じゃあ、俺たちは行くね。」

俺たち三人が薬を飲んだのを確認し、鎖を取り外すと二人は部屋の鍵を閉め出ていく。

「おい、体大丈夫か?」
「特に何も・・・希沙は?」
「俺も大丈夫だけど・・・
でも、和が作った薬だから何か起こると思うけど・・・」

体の変化が現れないことに多少の戸惑いがあったものの、俺たち三人はとりあえず何も起こらないことに内心ほっとし始めた。
ただ、それも束の間・・・
九条たちが出ていって30分程してからだろうか徐々に薬が効き始めた。
最初は狩野から、そして俺、瀬川の順に・・・

「や、やだ!来るな!来るなよ!」
「やめて!」
「なんで?何でだよ!」

俺たちの飲まされた薬は幻覚作用の出るもの。
そう、今俺たちにはありもしない幻に襲われている・・・
他の皆が何を見ているかは知らないけど
俺の目の前には俺の父親がいる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ