テキストサイズ

特別刑務所(仮)

第24章 罰再。

「・・・九条さんお伝えしても?」
「ああ。良いよ・・・あ、でも」
「わかりました。」


九条に何やら確認をとると増田は話始めた。

「木下先輩がうまく特別刑務所両所長を納得させてくれた。それと、佐野が政府に直談判しに行き結果国のトップの人間が降りることになり政策は見直されることになったそうだ。」
「え?じゃあ、」

俺たちは増田の話に食いぎみに次を促す。

「ああ。佐野は木下先輩といられるようになった。それともう一つ。特別刑務所の被験者たちは取り調べの後国の政策により犯罪に走ったものだと立証されたものは釈放されるとの事だ。今被験者のほとんどが警察署で事情聴取されている。順番が来るまでとりあえずはここで生活するように、だそうだよ。」


その言葉に俺たちはお互い顔を見合わせ大いに喜んだ。
だからこのとき俺を含め狩野と瀬川も九条たちの微妙な空気に気がつかなかったんだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ