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特別刑務所(仮)

第25章 永日

一週間は案外早く過ぎ、アンケートのようなものを最後にとらされた。
そして一人づつ名前を呼ばれ外に出ていく。
俺たちも今か今かと待ちわびる。

「瀬川希沙!でろ。」
「お!じゃあみんな後でねー」

そう言って瀬川が出ていく。
それから暫くして次は狩野。
回りの人の数がどんどん減っていく。室内にいるのはざっと20人ほど。
しかし、政府の人が残った人間の名前を呼ぶことはなかった。
そのかわりに耳を覆いたくなるような話をして来た。


「ここに残ったものたちはこれから別の場所に移動してもらう。」
「どう言うこと?」
「黙りなさい。説明は移動中に行う。」


別の場所ってどう言うことだよ・・・
説明もないまま残された俺たちは大型バスにのせられる。
そのバスは窓ガラスが黒く塗られ外が全く見えないような作りをしてありどこにつれていかれるのかも想像がつかなかった。

もしかして、俺政府の人が言っていたストックホルム症候群?だっけ。
それだったのかな?だから九条たちに会わせてもらえないとか・・・?
そんなこと絶対ない。だって今だって・・・

外の見えないバスが動き出してどんどん考えがネガティブなっていった。

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