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特別刑務所(仮)

第27章 理由。

まとめられた髪の毛を直しながら九条の方にいく
荒いものをする九条の背中に抱きつく。

「なに?」
「なんとなく。側にいられるってうれしね。今度木下さんにお礼しようね」
「あいつはあいつのためにしただけだろ?お礼なんていいよ」
「ダメだよーするの!」

九条から離れながら腰に手をあて仁王立ちする。
そんな俺に九条は手につく水をかける。

「冷たい」
「木下にお礼なんて要らねーよ」
「ヤキモチ焼かないの!」
「やいてねー」

九条はまたソファーに戻っていく。
その後を子ガモのようについていく。
その姿に九条が笑う。

「何で笑うんだよ!」
「いや、可愛いなと思って。顔赤いよ?照れてる?」
「照れてない!赤くない!九条のバカ!」
「バカですよ。ま、瑠依よりはましだけど」

そう言ってソファーに寝転ぶ。

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