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第1章 先生と秘密の放課後



先生とこうして一緒に宿題をするようになったのは

私が毎日宿題をして来なかったからだ。

ある日突然先生に、職員室に呼び出されて

「おい、七瀬

どうしたらお前は宿題をやってくるんだ」

先生がそう言うから

私は

「先生が監視してくれたら…かな」

そう言って、はにかんでみせた。

「はぁ…

ったく、仕方のないやつだ。

放課後6時、教室で待ってろ。

部活終わりなら、お前を監視してやってもいい」

私は心の中でガッツポーズした。

だって、私が宿題をしないのは

先生に構ってほしかったから。

先生のことが、好きだったから。

切れ長の目、無表情でクールな彼。

黒板にスラスラと数式を書いていくその手が

ビシッと閉められた紺色のネクタイが

私は大好きだった。

はじめはただ、宿題をする私を、ただ監視してもらうだけだったけど

私たちの関係が変わったのは

約1ヶ月前のこと。



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