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私は官能小説作家の素材

第6章 束縛の証

体中に赤い花が咲いていた。正直、見ているだけで痛々しいただの傷。でも、それ以外にも何か感じた。


それは、束縛。



「真菜」

不意に呼ばれてしまい、心臓が暴れだす。そして、振り向くとなんだか余裕がある顔をしている。私とは、真逆な対応だ。


「何ですか?」

「その身体、俺のだから」




身体…だけか。



暴れていた心臓が、ゆっくりと通常に戻っていく。


何か、期待してた自分に腹が立ってしまう。


「綾葉…」

「何?」

「…」


ついつい思考が回りすぎてしまい、聞いた自分が黙り込んでしまった。



「…何ってば?」


「あ、いや…その…」


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