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私は官能小説作家の素材

第8章 愛しさ

「何…それ…だめってこと?」




チョップが真菜の頭に軽くぶつかる。


「阿呆。誰がだめだと言った?」


「素材にもならなくなって捨てられるって…」



「素材じゃなく…これが好きって感情だったんだな」



溜まった涙が流れ落ちる。その頬に流れた涙を彼の暖かい手で拭き取ってくれている。


「泣くなよ…」

「だって…!!」




想いが…やっと伝わった。




「手ぇ出して」



私は何も考えず右手を差し出した。

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