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私は官能小説作家の素材

第8章 愛しさ

「違うっ!」


「いや、手出してって…」



結局は強引に左の薬指に指輪をはめ込む。中心部がハートの形になっていて可愛らしいデザインの指輪。



「知ってるか?…左の薬指にはめる意味」

「結婚するから?」


彼は横に首を振った。


「『愛する人と絆と愛を深める』っていう意味がある」




涙が止まらない。



はめられている手を片方のてで握って精一杯



「ありがとう…!」





と、言った。

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