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あなたを三番目の男のままにすればよかった

第1章 私と彼の安寧な世界



今日2時で帰れそう。
彼からそんな連絡がきた。

待機席から立ち上がり、キャッシャーにむく。ヒールがかつかつと鳴る音が、好きだ。

「店長、私ラストまでやりたい」

帰たがりな私が珍しい言葉を言ったから、店長は少し間を開けてから答えた。

「助かるよ、よろしくね」

本当に惚れた方が弱い。

待機席に再び戻った。ねえ、と隣にいた、同い年の女の子に気安く声かける。

「ラストまでにした」

まじか!
その子はそう言ってから、珍しいらあ、と言った。


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