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あなたを三番目の男のままにすればよかった

第1章 私と彼の安寧な世界




睡眠時間を、削ったのに。私の時間をあげたのに。

途方にくれて俯いたときに、ちょうどスマートフォンが誰かからの連絡をもらった。

今街にいるけどお前なにしてるのー?

だいぶ仲のいい男の人だ。
昔いたお店のお客さんで、2回抱かれた。気安く会える人だ。

ちょうど仕事終わって一人だよ、会いたい。

そう、すぐに送る。
彼には会いたいなんてなかなか言えないくせに。

彼からの返信はすぐで、飲んでるという場所が教えられる。
行くね、と伝えると、迎えに行こうか?とくる。

彼のビルを見上げながら、気づくことを祈りながら。



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