
ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜
第10章 分かれ道
あの石膏像とは目鼻立ちが違うけど、
ちょっと日本人離れした二重の黒い瞳、適度な高さのある鼻梁。少しぽってりとした唇が特徴的な圭太。
笑った顔が少し幼く見える圭太。
それとは逆に、抱きしめられると息が出来なくなるぐらいに厚みのある胸元、逞しい腕。
そして、断崖絶壁から競り出した岩のような男らしい喉仏。
圭太の体の中で僕が一番好きなところ。
仰け反り、甘く低く呻く度に、流れ落ちる汗を舌で舐めとった。
「んぁ…っ!」
少し体を前傾させたことで、圭太のモノが敏感なある場所を掠めた。
なに?これ…?スゴく…気持ちいい…。
確めるように同じ箇所を擦りあげると、今度は腰が砕けそうなぐらいの何かが体を駆け抜けた。
な…んか、よく分からないけど…
気持ち…いい。
「んあ……っ!!」
そして、危うく圭太の上に倒れ込みそうになり、両腕で体を支えた。
すると、いきなり僕の下から伸びてきた大きな手に腰を掴まれ、唐突にその場所を突き上げられた。
「あああっ…!」
力強くガツガツと何度も突き上げられ、体は圭太の上で力なくガクガク揺れた。
「あ……あ……ダ…ダメ…そんな…ぁっ…」
僕は、圭太の綺麗に割れた腹筋の上に、白い液体を撒き散らした。
