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ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜

第11章 もう一つの恋



おいおいおいおい、一体どうした直江圭太?



女の話題になってそんなデレまくるお前にお目にかかったのは初めてだぞ?



て、ことはマジか?マジなのか?



正真正銘のマジな恋なのか?



思わず親友の背中をバシバシと叩いた。



圭「おまっ…いてぇよ!」



「ガンバれよ?」



背中を擦りながら嬉しそうに頷くヤツの横顔に俺まで嬉しくなった。





でも、反面、そこまでヤツに思われてる相手、ってのが気になって、



しつこく会わせろ、と詰めよったけど、頑なに拒否られた。



未だにコクれなくて片想い、って、



らしくなくて、調子狂うんだけど…



そんなある日、俺のところに予期せぬ客がやってきた。



千「お休みのところごめんなさい。僕、直江圭太くんを通じて自転車の修理をお願いしてた者なんですけど?」



え…?



「アンタが圭太の…?」


千「は、はい。」



寝癖でぐちゃぐちゃの頭を掻き回しながらその「僕」なる人物を見た。



「あの…変なこと聞いていいっすか?」


千「内容にもよりますけど…?」


「あの自転車、って、アンタの?」


千「え?ええ、まあ…」



質問の意図が理解できないのか、首を傾げながら頷く。



今の…ちょっと可愛いかも…



はっ!?じゃなくて…「僕」?



てことは男か?



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