
ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜
第17章 甘くて苦い媚薬
「ゃ……んぁ…ぁ…いっちゃ……ぁああっ!!」
この声って……いわゆる…あの…
雅「ハァ……そんなに気持ちよかった?」
「だ…って、久し振りだったから……」
チュッ、チュッと、何度もキスを交わすような音。
雅「ホントは新しいオモチャでイカせてあげるつもりだったんだけど…センパイ、ったらイクの早すぎ。」
「だっ…て、雅ちゃんがスゴすぎるから…あぁ…ん。」
雅「フフっ。センパイ、ったらヤらし。アタシの指、咥えたまま離してくれないなんて。」
「だぁ…って……あ…ん」
声が途切れるとやっと聞き取れるぐらいのモーター音がして、
今度は喘ぎ声とは程遠い、絶叫が聞こえてきた。
「やぁあああっ…!!みっ…みや…び…っ」
雅「ンフフ。もうセンパイ、ったら、学校中に声、聞こえちゃうじゃない?」
そのモーター音は高くなったり低くなったり、時には甲高い喘ぎ声に掻き消されたりして、やがて静かになった。
雅「あーあ、つまんない。もうイッちゃった。」
服を着込んでゆくような衣擦れの音の後、ゆっくり開いた準備室のドアの隙間から、あの日本人形のような綺麗な顔が覗いた。
雅「そんなところに隠れて見てないで仲間に入ったらよかったのに?」
