
ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜
第22章 薔薇と百合の一夜 ②
何度も…
何度も唇を啄むようなキスをした。
「あの……ホントに…」
唇が離れ、切れ長の綺麗な瞳がカッと見開かれ、僕の体は背後のベッドへと突き飛ばされた。
「…っ!」
雅「おんなじこと言わせないで…」
僕に馬乗りになると、彼女は大きく肌蹴られたバスローブの僕の首筋に顔を埋めてきた。
「ちょっ……何す…!!」
生暖かくてザラリとしたものがつぅっと首筋から下へとゆっくり降りてきて、
固く主張し始めた胸の蕾をゆっくりと転がした。
「ん……あっ」
雅「んふ…いい声。」
「ゃっ……やめ……」
押し戻そうとする腕に力が入らない。
雅「…止めない。」
指先で胸の先を弾いたり捏ね回しながら掠れた声で彼女が囁く。
雅「あなたが私を抱かないなら、私があなたを抱いてあげる。」
「ぅっ…んっく…。」
彼女に愛撫されながら僕は、
圭太との甘い時間を思い出していた。
圭太…
あの日の夜から一度も触れ合っていない。
犯すように僕を抱いた後、
耳元でごめん…と掠れた声で囁き、身を翻すようにして寝室を出ていった。
