
ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜
第22章 薔薇と百合の一夜 ②
何で…思い出したんだろう。
何で…思い出させるんだろう、って、
恨めしい気持ちのまま、彼女のなすがまま僕は感じていた。
「も……やめ…」
露にされ、己の蜜で濡れ光るモノが、少女の白い手によって上向かされ、
後孔はもう片方の指先がゆっく出たり入ったりを繰り返している。
「は……ぁあっ…んっ」
後ろから出し入れされる指が敏感な場所を掠めたのだろう。
自然と甘い声が漏れた。
雅「千陽さんてば可愛い。そんな声で啼くのね?」
「ちっ…違っ…あっ…」
背中に落とされる唇に全身が総毛立つ。
直後、指が出し入れされる早さと扱くスピードが速まる。
「あっ…あっ…あっ…あ…も…イッ…」
勢いよく白濁を吐き出した僕は、ガクリと膝から崩れ落ちた。
雅「千陽さん、もしかして…大分ご無沙汰してる?」
ハアハアと荒い呼吸を繰り返す僕の耳元で囁きながら、彼女が僕の目の前で白濁にまみれた手を翳して見せた。
雅「こんな簡単にイクなんて…」
触れられたくない部分にズカズカと踏み込まれても、今は反論する気力さえない。
自分で自分を慰める惨めさに比べたらはるかにマシだ、なんて思いながら僕は、
彼女の指先から滴り落ちる白く濁った雫をただ黙って睨み付けていた。
