ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜
第24章 殉愛
「ぁ……あっ…も……」
圭太の扱く速さに合わせ、腰を振るスピードも自然と早くなる。
早くイきなよ?と、ふとした瞬間に合った圭太の目が訴えかける。
そうでなくても、目の前がチカチカして、頭の中が真っ白になってきて、
自分でももう、限界が近いことが解る。
直後、ウソみたいに体の力が抜けてしまって、あ、イッたんだな?って、
抱き止められた腕の中で息を整えながら感じた。
でも、僕の耳の側で、圭太の腹の虫が情けない声をあげたことで気づく。
今、自分がやるべきことを。
圭「そう言えば腹へった…」
「せっかくご飯の支度してたのに、誰かさんが急に襲いかかってくるから…」
まだフラつく体にムチ打つように圭太の体を押し退け立ち上がる。
圭「だって、あんなヤらしい後ろ姿見てたらどうしたってムラムラするじゃん?」
「僕のせいだ、って言いたいの?」
圭「そ!!エロすぎる千陽さんが悪い。」
と、開き直る圭太を無視して再びキッチンに立つ。
圭「あのさ…」
「何?」
振り向くと、圭太が大きな身を屈めて再び元気になった下半身を必死で抑え込んでいた。
圭「せめて下だけでも隠して?」