
ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜
第24章 殉愛
顎を摘まんで口づけたら、唇までも冷たくて、俺は泣きそうになった。
千「圭太………。」
今度は逆に引き寄せられて唇を重ねた。
さっきのキスとは違って、温かくて、優しいキスだった。
千「もしかして…泣いてた?」
俺の髪を細い指先が優しく梳いてくれる。
余りの気持ちよさに身を任せていると、細い腕が絡み付いてきて、近づいてきた唇に奪うように口づけられた。
「っ……千陽さ…」
ぬるりと咥内に忍び込んできた舌に息も言葉も絡めとられる。
千「んっ………ふっ…」
唇から漏れる甘い声、生暖かい吐息。
もどかし気に擦り付けてくる下半身はもう固く勃ち上がっていて、暗さに慣れた目で見た彼の目が、
解放されることを請うように濡れているのが分かった。
千「ぁ…………んっ」
その濡れた目を見ながら彼のモノをきゅっと掴むと顔を逸らしながら両腕で顔を隠した。
でも……
千「あっ!!」
その腕を掴み、頭上に押さえつけた。
「見せてよ?たまには。イク時のエロい顔。」
千「ゃ………あっ…」
己の吐き出した体液ですっかり滑りのよくなったその場所を上下に扱くと、
粘りついて糸引くようなイヤらしい音が闇の中でいつまでも響いていた。
