
ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜
第4章 君の背中には羽がある
圭「別にいいよ?って、言いたいとこだけど…」
やっぱり、何かあるのか…。
圭「そいつが…あ、俺のダチなんだけど、後できっちりした金額出しとく、って?」
「そ、そうなんだ?」
圭「ん?もしかして、サービスだ、って思った?」
「ま、まさか…?」
圭「俺としてはそうしたかったのは山々だったんだけど、それはそれでアンタがイヤがるかと思って?」
「イヤがるなんて…。」
って、普通、そうじゃない?
うまい話にはウラがあるって思うのが。
圭「でも、ボディーガードはサービス。」
また背を向け歩き出す。
圭「アンタ、危なっかしいから。」
「じ、じゃあ、さ…あの時、あのタイミングで出てきたのは…」
圭「ん?」
「もしかして…」
圭「…あとつけてました。」
「えっ!?」
やっぱり…ストーカーしてたんだ。
圭「アイツ、ヤバイやつだ、って思ったから。」
アイツ?僕をストーカーしてたんじゃなくて?
「じゃ、この間、頻繁にお店に来てたのは…」
圭「あっ!?あれはそのぉ…」
圭太くんは途端に顔を真っ赤にして背を向けた。
