無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

どうしてこんな展開になっているかが飲み込めないまま、



俺は、彼に唇を奪われてしまっていた。



でも、そんな嬉しい瞬間も束の間、



彼は俺から離れ、俺のことを悲しそうな目で見上げていた。



千「ごめん。イヤ…だった？」



無言で首を振る俺に彼は、嬉しそうにしがみついてきた。



千「良かった……。」



誘うみたいに、妖しく細められる目。



今度は俺の方からしてくれ、と言わんばかりに目を閉じ、唇を突き出す。



恐る恐る顔を近づけ唇を重ねた。



見た目以上に柔らかくて、内側から押し返すほど肉厚で柔らかい唇の感触は俺の中心を熱くさせ、



息をしようと薄く開かれた唇から漏れる、彼の体温を含んだ甘い吐息と声は、尚一層俺の熱を上げていった。



小柄な彼の後頭部に手を添え顔をさらに上向けさせ、唇の隙間を抉じ開けるように舌を捩じ込むと、



待ち構えていたように絡めとられる。



時々苦しそうに声を漏らしながら、それでも必死に答えてくれる様が愛おしくて、



夢中で彼の咥内を味わう。



余すことなく、彼の中を堪能する。



彼の魅惑的な唇を存分に味わい尽くしてもまだ、昂りをもて余していた俺は、



未だキスに夢中な彼のシャツの裾から手を忍ばせた。