
ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜
第5章 秘色
慎「なあ、どんな女なんだ?」
「は?」
慎「お前をそこまで萎らしくさせる女、って?」
「…教えない。」
てか、言いたくない。
慎「何だよ!?水くさいな?俺とお前の仲だろ?」
だからヤなんだって…
「それはそうとお前、例のあの女とはカタはついたのかよ?」
慎「お陰さまで。」
「お前、よくあんなオバサンとヤれるな?」
慎「分かってねぇな、お前は?ヤるんなら断然経験豊富な年上だろ!?おネエさま方のあのムッチムチなケツの方が触り甲斐あんだって!?」
「…分かりたくもねぇよ。」
どさくさに紛れて俺のケツを揉みしだくイヤらしい手を叩き落とした。
慎「はあ…いい女だったんだけどなあ…」
いい女、って、お前、
…元カノの母親だろが?
この、大木慎之介という男、
付き合う女は全て年上。
上は母親より少し上の年齢から下はアラサーまでとなかなかだ。
本人いわく、
「成長途中の女には興味なんてない。人生の酸いも甘いも知り尽くした女のほうにこそ味がある。」
どんな味がするんだ?って、この年上好きのバカに突っ込んでやろうと思ったけど、
女に関しては俺も、とやかく言えることなんてしてきてないから追求したことはない。
