
兄と妹
第4章 水族館デート
「そっか…もし1人っ子だったら千紗に会えてなかったかもしれないのか…。
オレはこの時改めて千紗の兄として生まれたことに感動した。
「あ、デザート来た!。」
いつの間にか注文していたらしく、園村の前に美味しそうなパフェが置かれた。
「ここのパフェ食べたかったんだよね~!ほら、篠亜くんも食べてみ?。」
そう言って園村はオレにあーんをするようにスプーンを向けてきた。
ノリで食べたが、さすがにこれには緊張した。
「あ、うまい…。」
「ぷっあははは!篠亜くんの顔面白い!。」
園村は突然吹いて笑いだした。
「な、なんだよ笑うなよ~。」
「もしかしてあーんされるの初めて?そしてまさかの彼女できたことない?。」
園村に笑いながら言われた。
「彼女は作ったことあるけどあーんは初めてなんだよ!。」
「あーごめんごめん!怒らないで…はははっ。」
しばらく園村は笑っていた。
笑い顔結構可愛いな…。
思わずオレは少しキュンときてしまった。
