
兄と妹
第4章 水族館デート
~千紗視点~
電話か…それにしても園村さんってお兄ちゃんの彼女なの…?
怖いけど確かめないと…。
「あの…園村さんってお兄ちゃんの彼女なんですか…?。」
私は思い切って聞いてみた。
すると園村さんは吹いて笑いだした。
「あはは!園村じゃなくて綾子でいいよ!それに、彼女じゃないよ。」
なんだそうなんだ…良かった…。
「じゃ、じゃあ綾子さんはお兄ちゃんのこと好きなんですか…?。」
「え…いや…千架くんのことは友達としか思ってないよ…。」
綾子さんはだいぶ困っているのか、答えが本当か怪しかった。
どうしよう…もしかして両想い…?
嫌だ…お兄ちゃんを他の女の人に渡したくない…
「へーそうなんですか…。」
私はついぶっきらぼうに答え、俯いてしまった。
これが嫉妬ってやつ…?
「千紗ちゃん…どうしたの?具合悪いの…?。」
よっぽど私が機嫌悪そうな顔をしていうのか、綾子さんは心配した様子だった。
だが、私はそんなことはお構いなしだった。
