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淡雪

第10章 想いを遂げる

その時病室の扉が開いた。


「璃子ちゃん、おはよう」


医師がにっこりと笑って近づいてくる。


「先生、おはよ。

 今度はどれくらい眠ってた?」


「2ヶ月くらいかな」


医師の言葉に天井を見つめる。


「そっか。じゃ、歳は取ってないね」


「そうだね。

 季節は変わってるけど歳は取ってないね」


「はあ~ 

 また歩けるまでリハビリしなきゃいけないのか


 何が嫌って、これが一番ヤなんだよね」


そう言って眉間にシワを寄せる。


「リハビリ?!」


僕は彼女に聞き返した。


「そうなの..

 寝ている間に筋肉が落ちるから歩けなくなるの

 だからリハビリ。

 はぁ、次に外に出るときはクリスマスかも...」


彼女は眉を下げる。


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