淡雪
第10章 想いを遂げる
それから僕は毎日璃子さんの病室へ通った。
それはもう毎日を通り越して空き時間が少しでもあれば病院へ飛んでいった。
そんな僕を渡部さんは少し羨ましそうに見ていた。
「今日も璃子ちゃんのところ?」
撮影の合間渡部さんに声をかけられた。
「はい」
僕は少し照れながら返事をする。
「そうか。
君が羨ましい。
僕は僕を救ってくれた彼女になにもしてあげられないから」
渡部さんは寂しそうな笑みを浮かべた。
「渡部さんの気持ち分かります。
僕もずっとそうでした。実は高1のとき喧嘩に巻き込まれて肘を怪我したんです。
その時璃子さんが怪我をした僕の肘を押さえて治してくれたんです。
だから甲子園であそこまで活躍できたのは実は璃子さんのお陰だったんです。
僕はずっと璃子さんを探していたんです。でも見つけられなかった。そしてこの世界に入って璃子さんに再会した。
でも璃子さんは僕を覚えてはいなかった上に避けられてばかりでした」
僕はつい最近までの自分を思い出していた。
それはもう毎日を通り越して空き時間が少しでもあれば病院へ飛んでいった。
そんな僕を渡部さんは少し羨ましそうに見ていた。
「今日も璃子ちゃんのところ?」
撮影の合間渡部さんに声をかけられた。
「はい」
僕は少し照れながら返事をする。
「そうか。
君が羨ましい。
僕は僕を救ってくれた彼女になにもしてあげられないから」
渡部さんは寂しそうな笑みを浮かべた。
「渡部さんの気持ち分かります。
僕もずっとそうでした。実は高1のとき喧嘩に巻き込まれて肘を怪我したんです。
その時璃子さんが怪我をした僕の肘を押さえて治してくれたんです。
だから甲子園であそこまで活躍できたのは実は璃子さんのお陰だったんです。
僕はずっと璃子さんを探していたんです。でも見つけられなかった。そしてこの世界に入って璃子さんに再会した。
でも璃子さんは僕を覚えてはいなかった上に避けられてばかりでした」
僕はつい最近までの自分を思い出していた。